トピックス

理事長挨拶

理事長挨拶

コロナ禍の終焉が期待される中で、各種イベントの開催形態の選択は困難な課題になっている。そこで、今年度は,報告はリアルで,参加はオンラインも認められるというハイブリッド形式を採用することになった。それは、一部の優秀な研究者は本格的な研究に着手できていない予備軍以外の多くの研究者においては、他者との創発を誘引できる関係が獲得できるリアルな場の設定が不可欠であると考えたからである。

このような状況において、東海大学が今回の全国大会を引き受けてくださっただけでなく,予稿集印刷に関する補助金を頂戴したことに対して,厚く御礼申し上げたい。研究発表については原則として選考を実施し、編集委員会,研究委員会セッションなどは依頼による報告となったが、これは一定の基準を満たしていない報告は拒否するという基本姿勢を貫きたいからである。また,大会に関する業務や講演に関しても,すべてボランティアベースの展開になっているが、これも本学会の考え方を踏襲した対応である。

また,予稿集は今後の研究成果につなげていくため、パワーポイントのスライドの掲載やエッセイの掲載は認められていないが、それは本学会が研究組織であるからである。本学会では、実務家にも多く会員になっていただいているが、それは彼らが研究に必要なコンテンツを保持しているからであり,本学会が実務を推進するための組織ではないということを表している。

このようなことから、本大会のプログラム編成は固定的なものになっている。研究発表はセレクションによる個別研究、その後に講演、さらにフォーラムセッション、編集委員会セッション、研究委員会セッションにおける研究発表が用意されている。また、講演とフォーラムセッション以外は討論者のセットが行われている。つまり、本学会のプログラムはすべてコンセプチュアルな規定に沿った構成になっている。

理事長としては,多くの会員に、この場を積極的に活用して研究を深めていただくとともに,今後,多くの参加者が論文や著書として研究成果を提示してくれることを希望している。もちろん、本学会学会誌や叢書への優れた著作として投稿していただくことを強く期待する次第である。

 

2023年7月吉日

理事長 原田 保

 

▲ページ上に戻る